今回の展覧会は作家の田中 永峰 良佑さんによって撮影された写真データをもとに制作した作品で構成されています。

撮影時、被写体がむける視線の先に私はいません。

撮られた景色も実際にはみていません。

いただいたデータが入ったフォルダを開いた時、私がみるはずのなかったイメージ達を手に入れたことに罪悪感のようなものを感じました。

ですが、制作を続けるうちに手に入れたように思えたことがそもそもの勘違いだったことに気がつきました。近づくことのできない距離を埋めることなく歪め、消えながら現れる見知らぬ視線を考察します。